大都会を生きる野鳥たち

都市鳥が語るヒト・街・緑・水
表紙
川内 博著

ISBN4-8052-0554-7

四六判/248頁

\2,000+税



概要

街なかに誕生した「都市鳥」の生態や行動には,その地域の環境要素が具現化されているだけでなく,ヒトの心や社会の動きまでもが反映されているという.本書は,「社会を映す鏡」として彼らを眺めれば,身近な野鳥もまた違った姿に見えることを著者自身の観察体験を中心に紹介する.

目次

春………………………………………………………………
 街に生きるツバメ
  人を利用する子育て
  コウモリ化現象
  手抜きツバメ
 街にやってきたもうひとつの「ツバメ」・イワツバメ
  イワツバメが教えてくれたこと
  難航している都心部進出
  街なかの天敵たち
 激減している日本のアオバズク
 街なかのカルガモは本物か?
 ツミはなぜ街にすみだしたのか
 オオタカが増えたわけは?

夏………………………………………………………………
 東京23区に復活したカワセミ
 渓谷の鳥ヤマセミがなぜ
 夏の嫌われ者ムクドリ
 スズメ・もっと注意して観察したい鳥
  東西の「手乗りスズメ」
  街からスズメが減っている?
  「サクラにスズメ」の相関図の謎
 東京の街に君臨するハシブトガラス
  人を襲うカラス
  ドバト化したカラス
  猛禽ガラス
 熱帯の鳥ワカケホンセイインコが舞う東京
 セイタカシギの聖域は新・夢の島

秋………………………………………………………………
 都市鳥の元祖・ヒヨドリ
  都市への進出
  街を立体利用する繁殖法
  凶暴化の理由は
 シティ・ボーイのイソヒヨドリはいつ
 市街地に出てきたチョウゲンボウ
 街にすめなくなったトビ
 世相を反映したキジバトの動き
 心を問われるドバト対策

冬………………………………………………………………
 エネルギー革命で街に進出してきたコゲラ
 解消されるシジュウカラの「空白地帯」
 繁華街に眠るハクセキレイ
 街なかに定着するユリカモメ
 岐路に立つカワウの集団営巣地
 「矢ガモ」騒動の真相

 あとがき
 索引