星・銀河・宇宙

100億光年ズームアップ
表紙
高瀬 文志郎著

ISBN4-8052-0457-5

A5判/168頁

\1,800+税



概要

地球から幾多の星や銀河を経て,100億光年先の観測限界に至る遥かな視野を順次ズームアップし,宇宙を総合的に展望する.著者の軽快な文章によって,現代天文学が描く最新の宇宙像を楽しみながら学ぶことができる.天文初心者の入門書に,文系大学における「天文学」,「自然科学史」の教科書に最適.

目次

 まえがき

第1章 宇宙観の歴史
 1.1 古代諸民族の宇宙観
 1.2 地球中心の宇宙観――天動説
 1.3 太陽中心の宇宙観――地動説
 1.4 太陽系から恒星系へ
 1.5 恒星宇宙から銀河宇宙へ
 1.6 光以外での観測

第2章 天球と星座
 2.1 天球面
 2.2 天体の日周運動
 2.3 太陽の年周運動
 2.4 天球座標
 2.5 星座
 2.6 歳差現象

第3章 天体の観測
 3.1 天文学の観測
  (a) その特色
  (b) 波長域による観測制限
 3.2 光の観測の進展
  (a) 天体望遠鏡
  (b) 天体観測の補助装置
 3.3 電波観測
  (a) 電波望遠鏡
  (b) 電波干渉計
  (c) レーダー観測
 3.4 大気圏外観測
  (a) 宇宙空間への進出
  (b) 惑星探査
  (c) 科学衛星
  (d) 実用衛星
  (e) 宇宙空間の開拓

第4章 太陽系
 4.1 太陽系の概観
 4.2 惑星の運動
  (a) 惑星の見かけの運動
  (b) 惑星の軌道運動(ケプラーの法則)
  (c) 万有引力の法則と天体力学
  (d) 惑星の公転軌道の特徴
 4.3 衛星の運動
  (a) 人工衛星の発射速度と軌道の形の関係
  (b) 人工衛星と月の軌道
 4.4 惑星
  (a) 惑星の距離
  (b) 惑星の二つの型
  (c) 地球型惑星
  (d) 木星型惑星
 4.5 小惑星
  (a) その発見
  (b) 軌道、大きさと形
 4.6 彗星
  (a) 形状
  (b) 軌道
  (c) 彗星の本体と形状の変化
 4.7 流星
 4.8 隕石
 4.9 太陽系の起源
  (a) 太陽系の特徴
  (b) 星雲説
  (c) 遭遇説・潮汐説
  (d) 原始太陽系星雲説
  (e) 他の惑星系の存在

第5章 地球外文明の探査
 5.1 地球外文明探査の歴史
 5.2 地球外文明の数の推定
 5.3 地球外文明との接触手段
  (a) 恒星間旅行
  (b) 電波交信
 5.4 接触への試行例
  (a) オズマ計画
  (b) アレシーボ・メッセージ
  (c) 高分解能マイクロ波探査計画(コロンブス500年記念計画)
  (d) メッセージ盤

第6章 太陽
 6.1 太陽の概観
 6.2 太陽黒点
 6.3 彩層とコロナ
 6.4 太陽面爆発(フレア)
 6.5 日月食
 6.6 太陽のエネルギー

第7章 恒星
 7.1 恒星とは
 7.2 星の明るさと等級
 7.3 星の放射
  (a) 星の温度と放射エネルギー
  (b) 太陽のスペクトルと化学組成
  (c) 星のスペクトル分類
 7.4 ヘルツシュプルング・ラッセル図(HR 図)
 7.5 星の距離
  (a) 幾何学的決定法(年周視差)
  (b) 物理学的決定法(距離と明るさの関係)
 7.6 星の運動
  (a) 固有運動
  (b) 視線速度
 7.7 連星
 7.8 変光星と新星
  (a) 食変光星
  (b) 脈動変光星
  (c) 新星(爆発変光星)
 7.9 星の質量と寿命
 7.10 星の進化
  (a) 星の誕生と原始星(星の幼児期)
  (b) 主系列星(活動期)
  (c) 巨星・超巨星(老年期)
  (d) 星の終末(臨終期)
  (e) 星と星間物質のサイクル(星の世代交替)

第8章 銀河系
 8.1 天の川と恒星の分布
 8.2 星団
  (a) 星団の種別と見かけの特徴
  (b) 星団の HR 図と化学組成
  (c) 星の世代と星団の対応
 8.3 星雲
  (a) 散光星雲(不定形星雲)
  (b) 惑星状星雲
  (c) 超新星残骸
  (d) 暗黒星雲
 8.4 銀河系の形
  (a) 光・赤外線観測
  (b) 電波観測
  (c) 他の銀河の姿からの類推
 8.5 銀河系の大きさ
 8.6 銀河系内の星の運動
  (a) 太陽運動
  (b) 銀河回転
 8.7 銀河系の質量と暗黒物質

第9章 銀河と宇宙
 9.1 銀河とその種類
  (a) 銀河とは
  (b) 銀河の形態分類
  (c) 電波銀河
  (d) 準星(準恒星状天体、クェーサー、QSO)
 9.2 銀河の距離とハッブルの法則
  (a) 近距離銀河と中距離銀河の距離
  (b) ハッブルの法則
  (c) ハッブルの法則と宇宙の膨張
  (d) 遠い銀河の距離
  (e) 宇宙の広がりとその観測限界
 9.3 銀河の空間分布
  (a) 銀河の分布と宇宙の大規模構造
  (b) 銀河の分布密度と宇宙の物質密度
 9.4 宇宙論
  (a) 相対論的宇宙論
  (b) 湾曲空間の型と緒性質
  (c) 宇宙の密度と空間の型の関係
  (d) 宇宙膨張の将来
 9.5 宇宙の進化
  (a) 宇宙の年齢
  (b) 宇宙の初期、ビッグバン説
  (c) 進化の過程
 9.6 宇宙の背景放射
  (a) 宇宙電波観測の謎とその解釈
  (b) ビッグバン説と宇宙背景放射
 9.7 付録図表
  (a) 宇宙・地球・生物の進化年表
  (b) ズーミングで見る宇宙の地図

第10章 暦
 10.1 暦
 10.2 太陽暦
  (a) エジプト暦
  (b) ユリウス暦
  (c) グレゴリオ暦
 10.3 太陰暦
 10.4 太陰太陽暦
 10.5 暦に関連した参考事項
  (a) 紀元
  (b) 月の名称と毎月の日数
  (c) 一週間の曜日の名
  (d) 休みの曜日
  (e) 俗暦の六曜
  (f) 春分・秋分の日付

 図表出典一覧
 索引