<毒性試験講座 6>

毒性生化学(上)

表紙
福田 英臣編
林 裕造編
和田 攻他編

ISBN4-8052-0325-0

B5判

頁/\6,000+税



概要

本講座は420名におよぶ第一線の研究者の学際的な協力により,トキシコロジーを最新の視座から体系化し,基礎から実際までを具体的に解説した.1〜3までを「総論」とし,毒性試験の企画,実施,成績の評価に必要な一般的問題と4〜18に入れにくい事項について解説.また,この部門は,毒性試験に直接関与しない人々にも好個の参考になるので,特に記述を平易にした.4〜14までは「基本理論と技術」とし,各試験法の理論的解説と,個々の具体的な手法を専門分野別に記述.15〜18までは「毒性評価の実際」とし,1〜14を基礎にして,与えられた被験物質について毒性試験を企画,実施し,その結果を評価する際の問題点を具体的に解説した.

目次

I 総論

1 毒作用発現機構と化学物質
 1.1 エネルギー変換機構の阻害
  1.1.1 電子伝達系及びその阻害
  1.1.2 エネルギー転移系及びその阻害
  1.1.3 電子伝達系とエネルギー転移系の共役及びその阻害
  1.1.4 イオン輸送及びその阻害
 1.2 生体高分子生合成の障害
  1.2.1 DNA 合成阻害剤
  1.2.2 RNA 合成阻害剤
  1.2.3 たん白合成阻害剤
 1.3 アクチン障害
  1.3.1 サイトカラシン類
  1.3.2 ファロトキシン
  1.3.3 クロールペプチド(サイクロクロリン)

II 生化学的試験法の実際

1 一般試験
 1.1 尿
  1.1.1 尿検査の意義
  1.1.2 尿検査方法
 1.2 血液学的検査
  1.2.1 採血法と抗凝固剤
  1.2.2 自動機器
  1.2.3 赤血球に関する検査
  1.2.4 白血球に関する検査
  1.2.5 出血性素因に関する検査
 1.3 汗の分析法
  1.3.1 汗の採取法
  1.3.2 検査方法と結果
 1.4 涙液
  1.4.1 方法の原理
  1.4.2 具体的な試験法
  1.4.3 実験例
  1.4.4 本法を使用するにあたっての留意点

2 特殊試験
 2.1 臓器試験法
  2.1.1 臓器灌流実験
  2.1.2 単離肝細胞
  2.1.3 生検試料
 2.2 培養試験法
  2.2.1 器官培養
  2.2.2 細胞培養
 2.3 オルガネラ試験法
  2.3.1 生体膜(細胞膜)
  2.3.2 ミトコンドリア
  2.3.3 核
  2.3.4 リボソーム
  2.3.5 ペルオキシソーム
  2.3.6 リソソーム
  2.3.7 ミクロソーム
  2.3.8 イオントランスポーター
 2.4 再構成試験法ならびに特殊試験法
  2.4.1 リポソームを用いる試験法
  2.4.2 受容体(環状ヌクレオチドの情報伝達系)
  2.4.3 脂質過酸化
  2.4.4 フリーラジカル
  2.4.5 共有結合
  2.4.6 活性酵素
  2.4.7 スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)
 2.5 環状ヌクレオチド測定法
  2.5.1 環状ヌクレオチド測定法の原理
  2.5.2 環状ヌクレオチド測定方法
 2.6 遺伝子クローニング

III 薬物代謝

1 MFO 系
 1.1 チトクローム P-450 の測定
  1.1.1 分光学的定量
  1.1.2 免疫化学的定量
 1.2 チトクローム b5 の測定
 1.3 NADPH-チトクローム c(P-450)還元酵素活性の測定
  1.3.1 チトクローム c 還元活性の測定
  1.3.2 チトクローム P-450 還元活性の測定
 1.4 NADH チトクローム b5 還元酵素活性の測定
 1.5 薬物酸化酵素活性の測定
  1.5.1 反応混合液
  1.5.2 ベンツフェタミン N-脱メチル化酵素活性
  1.5.3 アニリン水酸化酵素活性
  1.5.4 7-エトキシクマリン O-脱エチル化酵素活性
 1.6 その他のチトクローム P-450 依存酸化活性の測定

2 非 MFO 系
 2.1 酸化酵素
  2.1.1 モノアミン酸化酵素(MAO)
  2.1.2 アルデヒド酸化酵素
 2.2 還元酵素
  2.2.1 ニトロ還元酵素
  2.2.2 アゾ還元酵素
  2.2.3 カルボニル還元酵素
  2.2.4 DT-ジアホラーゼ
  2.2.5 スルホキシド還元酵素
  2.2.6 ジヒドロ葉酸還元酵素
 2.3 脱水素酵素
  2.3.1 アルコール脱水素酵素
  2.3.2 アルデヒド脱水素酵素
 2.4 ヘム代謝、ポルフィリン代謝関連酵素
  2.4.1 δ-アミノレブリン酸合成酵素
  2.4.2 フェロキラターゼ
  2.4.3 ヘムオキシゲナーゼ
  2.4.4 δ-アミノレブリン酸脱水酵素(血中)
 2.5 加水分解酵素
  2.5.1 エポキシドヒドロラーゼ
  2.5.2 カルボキシルエステラーゼ
 2.6 開裂酵素
  システイン抱合体 S-C リアーゼ
 2.7 抱合酵素
  2.7.1 グルクロン酸転移酵素(UDPGT)
  2.7.2 アセチルトランスフェラーゼ
  2.7.3 スルホトランスフェラーゼ
  2.7.4 メチルトランスフェラーゼ
 2.8 グルタチオン関連酵素
  2.8.1 GSH 及び GSSG
  2.8.2 γ-グルタミルトランスペプチダーゼ
  2.8.3 グルタチオン S- トランスフェラーゼ
  2.8.4 グルタチオンペルオキシダーゼ
  2.8.5 グルタチオン還元酵素
  2.8.6 ジペプチダーゼ
  2.8.7 メルカプツール酸脱アセチラーゼ
 2.9 アラキドン酸カスケード(PG, LT)
  2.9.1 測定法の概略
  2.9.2 in vivo 測定法
  2.9.3 in vitro 測定法