<臨床薬学講座 5>

医薬品の副作用

表紙
斎藤 太郎編

ISBN4-8052-0115-0

A5判/180頁

\2,300+税



概要

わが国の医学は,久しく天然物化学を中心として行われてきた.それは“物・志向”の薬学で,化学一辺倒のものであったことは言うまでもない.しかし,薬学教育がこのような方向のみでは,薬剤師はその本来あるべき姿から置き去りにされてしまうのではないか.薬剤師として受けるべき薬学教育は,もっと生物系に傾斜したもの,そしてもっと,“患者志向”のものでなければならない.真に薬剤師が医療チームの一員としてその任務を果たすためには,そのような教育がどうしても必要でありながら,従来なおざりにされてきた.最近,薬剤師が漠然と臨床薬学(Clinical Pharmacy)といって,その勉強になる書籍の出現を渇望していることは,その困惑の度を薄めようとする証左といえなくもない.このたび“臨床薬学講座”の発刊に着手した所以である.ここで臨床という言葉は,薬剤師が従来,調剤,製剤に限られた仕事をしていたものを,もっと医療に近いところへもっていこうという意味のものである.