概論気象学

表紙
正野 重方著

ISBN4-8052-0004-9

A5判

184頁/\1,650+税



概要

気象専門家ではないが気象の知識を必要とする各方面の技術者および教養課程の学生に適するように,気象学の全容を,むずかしい理論や数式をなるべく省いて体系化し,実際に即応した知識を豊富に図を配して述べた教科用の名著.

目次

第1章 気圧と気温
 1. 気圧
  1.1 気圧の単位
  1.2 気圧の分布
  1.3 気圧の変化
  1.4 気圧の測定
 2. 空気の組成
 3. 気温
  3.1 気温の単位
  3.2 気温の分布
  3.3 気温の変化
  3.4 気温の測定
 4. 空気の状態方程式
 5. 気圧と高さとの関係
 6. 断熱変化
 7. 乾燥断熱減率
 8. 乾燥空気の断熱上昇
 9. 乾燥空気の安定性

第2章 大気中の水
 1. 湿度
  1.1 湿度の定義
  1.2 水蒸気量の測定
  1.3 湿度の変化
 2. 湿潤空気の熱力学
  2.1 湿潤空気の上昇に伴う変化
  2.2 湿潤空気の安定性
 3. 断熱図
  3.1 エマグラムの原理
  3.2 不安定エネルギー
  3.3 温度計算
  3.4 対流現象の予想
 4. 凝結と降水
  4.1 水の循環
  4.2 凝結核
   4.2.1 凝結の成因
   4.2.2 凝結核の種類
  4.3 雲粒
  4.4 氷晶核
  4.5 付着による雲粒の成長
  4.6 降雨の機構
   4.6.1 氷晶過程による雨
   4.6.2 暖かい雨
  4.7 レーダー
   4.7.1 気象用レーダー
   4.7.2 エコーと降水
  4.8 人工降雨
  4.9 雪
   4.9.1 雪の結晶
   4.9.2 雪の生成
   4.9.3 積雪
  4.10 着氷
   4.10.1 着氷の種類
   4.10.2 着氷域の予想
  4.11 霧
   4.11.1 霧と視程
   4.11.2 霧の種類
   4.11.3 霧の発生
  4.12 観測
   4.12.1 天気
   4.12.2 雲の観測
   4.12.3 雲の観測器具
   4.12.4 雨量の観測
   4.12.5 雪の測定
   4.12.6 蒸発量の観測
   4.12.7 視程の観測

第3章 放射と大気の熱経済
 1. 日射のスペクトル
 2. 太陽定数
 3. 大気中における日射の減衰
  3.1 吸収による減衰
  3.2 散乱による減衰
  3.3 日射の減衰量
 4. アルベード
 5. 地表面に到達する日射
 6. 日照、日射量の観測
  6.1 日照の観測
  6.2 日射量の測定
 7. 大気の放射
 8. 長波の吸収
 9. 大気放射の伝達
 10. 放射による気温変化
 11. 大気の赤外放射による冷却
 12. 大気の熱平衡
 13. 成層圏

第4章 大気の運動と風
 1. 地球
  1.1 地球の形
  1.2 地球自転運動
  1.3 重力
  1.4 重力ポテンシャル
 2. 大気の運動と風
  2.1 流線と等風速線
  2.2 大気の運動方程式
  2.3 地衡風
  2.4 等圧面
  2.5 温度風
  2.6 傾度風
  2.7 風の場
   2.7.1 二次元の流れの場
   2.7.2 渦度と循環との関係
  2.8 絶対渦度保存の法則
  2.9 風の乱れ
   2.9.1 乱れ
   2.9.2 地上付近の風
   2.9.3 渦粘性係数
 3. 風
  3.1 風の表示
   3.1.1 風向
   3.1.2 風速
  3.2 風の変化
  3.3 突風と風害
  3.4 風と波
  3.5 風の観測
   3.5.1 地上風向
   3.5.2 風速計
   3.5.3 風圧計
   3.5.4 上層気流の観測

第5章 高低気圧
 1. 前線
  1.1 寒冷前線
  1.2 温暖前線
  1.3 閉塞前線
  1.4 停滞前線
  1.5 前面の意味
  1.6 前面の傾斜
  1.7 等圧線の屈折
 2. 低気圧
  2.1 低気圧の生涯
  2.2 低気圧の発生
 3. 高気圧
  3.1 高気圧の性格
  3.2 高気圧の種類
   3.2.1 亜熱帯性高気圧
   3.2.2 大陸性寒帯高気圧
   3.2.3 低気圧系内の移動性高気圧
   3.2.4 極気団の氾濫による高気圧
   3.2.5 高気圧の性質

第6章 中規模の擾乱
 1. 雷雨
  1.1 雷雨の種類
  1.2 雷雨の発生回数の分布
  1.3 雷雲の生涯
  1.4 雷の電気の発生
  1.5 雷放電
  1.6 雷鳴
  1.7 ひょう
 2. 竜巻
  2.1 竜巻の性格
  2.2 竜巻の構造
  2.3 竜巻の成因
 3. スコールライン
 4. 海陸風
 5. 山谷風
 6. フェーン、おろし

第7章 台風
 1. 台風の一般的性質
 2. 台風の発生
 3. 台風の立体構造
 4. 台風の運動
 5. 台風のエネルギー
 6. 台風の災害
  6.1 風災
  6.2 水災
  6.3 高潮

第8章 大気の大循環
 1. 大気の大循環
 2. 対流圏の平均状態
  2.1 低緯度風系
  2.2 亜熱帯高圧帯
  2.3 偏西風帯
  2.4 寒帯偏東風帯
 3. 気団
  3.1 気団の分類
  3.2 気団の特性
   3.2.1 一般的性質
   3.2.2 各気団の特性
 4. ジェット気流
 5. プラネタリー波と東西示数
 6. 季節風
 7. 大気大循環のモデル
 8. 大気の成層
  8.1 気温の分布
  8.2 大気層の分類
 9. 高層大気中の諸現象
  9.1 真珠母雲
  9.2 オゾン層
  9.3 成層圏の気温分布
  9.4 音波の異常伝播
  9.5 D 層
  9.6 夜光雲
  9.7 流星
  9.8 電離層
  9.9 夜光
  9.10 極光

第9章 天気図と解析
 1. 天気予報
 2. 気象通報
 3. 地上天気図
  3.1 概要
  3.2 気象電報の記号
  3.3 記入要素
   3.3.1 数値で記入する要素
   3.3.2 記号で記入する要素
 4. 気象解析
  4.1 地上天気図の解析記号
  4.2 等圧線の描き方
 5. 高層天気図
  5.1 概要
  5.2 解析と記号
  5.3 断面図解析

第10章 天気予報
 1. 天気予報の方法
  1.1 予報操作の順序
  1.2 天気予報に使われる方法と法則
 2. 個々の気象要素および現象の予報
  2.1 気温の予報
  2.2 日中の最大風速の予報
 3. 数値予報
 4. 長期予報

第11章 日本の気候
 1. 日本の気候を支配している因子
 2. 気候要素
  2.1 気温
  2.2 湿度
  2.3 降水
  2.4 風
 3. 季節
 4. 四季の気象
  4.1 冬
  4.2 春
  4.3 夏
   4.3.1 梅雨
   4.3.2 梅雨明け
   4.3.3 盛夏
  4.4 秋